Vol.01「子どもたちにとっては大事件!? 10種類からどれ選ぼう?」
午後2時半ごろ、
「お母さん、ただいまー!」という元気な声とともに娘が学校から帰ってくると、 ランドセルを置いてバタバタとリビングへやってくる。
「あのね、今日学校でね」
お茶を飲みながら娘の話を聞くのが、嬉しい日課。
習い事のない日は、長男と次男が帰るまで、しばし女同士2人の時間です。
息子たちが帰宅すると、我が家はその日一の賑やかタイム。
“3時のおやつ”を我が家では設けているので、きょうだい3人で食卓を囲みます。
この日は初めて、キャンディ包みのカラフルなチョコレートを出してみました。
いろんな色がある、それも、全部違う味だなんて、子どもたちにとっては大事件(笑)。
包みの色から味を想像しては、好きな一粒を引き当てようと真剣です。
「ピンクはね、いちごだ!ほら、やっぱり。」
「これは…絶対お茶でしょ、だって緑だもん。」
いつもの時間に“選ぶ”楽しみが加わって、
3人の時間がより充実しているようで微笑ましく思いました。
上の2人は小学生、1番下の次男も今年幼稚園に入園。
学校に習いごとと、子どもたちもそれぞれの時間が増えていくと、家族全員が揃うことがだんだん少なくなります。
だから、今一緒に居られるときを大切にしたい。
チョコレートの色の取り合いも、きっと彼らの記憶に残るはず。
平日、子どもたちが寝静まったあと、
主人が帰ってくるまでの1人の時間もちょっとした楽しみです。
お茶碗洗いを終え、キッチンでお茶を飲みながらチョコをつまむ。
「ミルクティー味」をすっかり気に入って、
この一粒のために美味しいルイボスティーを淹れる、そんな時間の使い方も贅沢だな、と思います。
仕事で帰宅の遅い主人とは、
夜にほんの少しでも良いので、2人で話す時間をつくります。
“夫婦2人の時間”と言っても、結局話すのは子どもたちのことがほとんど。
でも、それが私たちらしいのかもしれません(笑)。
ホワイトチョコレートを大好きな主人が、
「うまい!」と子どものように喜んでいたのを、なんだかかわいく思えました。
カラフルなチョコレートをガラスの器に入れたら娘が喜ぶかな。
夫が好きなホワイトチョコレートに合う、美味しいコーヒーを淹れてみよう。
スーパーでは買えない、懐かしい包み紙の、色んな味のチョコレートが
忙しくなり始めた家族のストーリーを膨らませてくれていると思います。
Profile
yukoさんご一家。
yukoさん、ご主人、長女(8歳)、長男(5歳)、次男(3歳)の5人家族。
インテリアや器のコーディネーター、レシピの考案など、食や暮らしにまつわる仕事をしながら、3人のお子さんを子育て中。